猫エイズに感染しているかどうかを診断するには、一般的に抗体を検出する方法がとられる

猫エイズの感染を診断する方法

猫エイズの診断方法

猫エイズは血液検査をすることで簡単に感染しているかどうかを診断することができます。動物病院などでの検査は、ウィルスを検出する方法ではなく、猫エイズに対する抗体を検出する方法が取られます。抗体があれば、95%以上の確率でウィルスに感染しているという診断がなされます。


猫エイズの診断に適切な時期

子猫の場合には、母猫からの移行抗体がなくなる生後6ヶ月以降の検査でしか正しい診断を得ることはできません。また、成猫の場合は、感染が予想される日から3ヶ月以上経過した後の検査が有効です。咬み合いのケンカなどで感染していても、抗体が出来るまでには感染してから約3ヶ月かかるため、その後でなければ正確な診断を下すことができないのです。

抗体が陽性と診断された後、再び陰性になる可能性はまずありませんが、ごくまれに、感染している猫に咬まれた唾液などが体内に入り、抗体が弱陽性になる猫がいます。このような抗体は長続きしないため、再検査すると陰性になります。したがって、エイズに感染していると診断されてからさらに1ヵ月後に再検査を行えば、より正確な診断結果を得ることができます。(⇒猫エイズの検査方法)


猫エイズと診断されてもあきらめないで

診断の結果、猫エイズに感染していることがわかってもがっかりしないでください。猫エイズは感染したからといって、病態が急に悪化して死亡してしまうというものではありません。エイズを発症していない猫は無症状キャリアに分類され、エイズを発症した猫とは区別されています。ウイルスに感染していることと猫エイズの発症は切り離して考える必要があるのです。

ウイルスに感染してからエイズが発症するまでの期間は通常4年~5年ですが、中には10年以上発症しないケースもあります。猫エイズに感染していることがわかったら、猫にストレスを与えない環境を作り、食事管理などを行って発症をできるだけ遅らせるようにします。すでに何らかの症状が見られる場合であっても、その症状に適した対症療法を早めに行えば延命も可能です。無症状キャリア期のまま天寿をまっとうすることも不可能ですから、感染をむやみに恐れたり悲観せず、前向きに対処していきましょう。(⇒猫エイズの治療)



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