猫エイズの主な感染経路は感染している猫とのケンカで、母子感染や唾液からの感染率は低い。

猫エイズに感染する経路

ケンカの咬み傷からの感染

猫エイズに感染する経路で特に多いのが、既に猫エイズウイルスを持っている猫とのケンカです。猫エイズに感染している猫の唾液中からは、大量のエイズウイルスが出ていますから、ケンカをしてできた傷口を通して唾液が入り、血液の中にウイルスが侵入して感染してしまうのです。オス猫の猫エイズへの感染率はメス猫の感染率の2倍にもおよびますが、それは激しい縄張り争いでケンカをするためだとされています。

この他の感染経路としては、母子感染やグルーミングなどによる唾液感染が考えられますが、いずれも感染の確率は低いとされています。


その他の感染経路

(1)母子感染
猫エイズに感染している母猫から子猫へ感染してしまうケースとして考えられるのは、出産途中で母猫の血液に触れてしまうというものです。胎内感染や出産時の感染などの母子感染については、これまでは否定的な見方が多かったようですが、最近になって、こうした感染が報告されるようになりました。

ただ、出産の過程で感染する母子感染より、むしろ子育ての段階で、母猫を子猫が運ぶときに口にくわえてできる傷口から唾液が入り、その結果感染してしまうということのほうが、可能性としては高いと考えられています。(⇒母子感染)

(2)唾液感染

猫エイズの、ウイルス自体の感染力はとても弱いものですから、交尾やグルーミングなどで感染する可能性は低いとされています。それでも、絶対に感染しないというわけではありませんからそれなりの配慮は必要です。多頭飼いなどの家庭では、食事や水を入れる容器は別々にしたほうが無難です。

(3)人間への感染

「エイズ」というなんとなく恐ろしく感じられ、人間に感染したらどうしようと心配される方もいらっしゃるようですが、猫エイズは猫固有のウイルスで、人のエイズとはまったく別物のウイルスですから、人間に感染することはありません。また、犬に感染するということもありません。


猫エイズに感染しないために

猫エイズのウィルスに感染させないためには、なによりも感染経路を遮断すること大切です。そのためには、感染した猫がいる可能性の高い外へは一切出さず、完全室内飼いを徹底する必要があります。

すでに感染している猫を飼っている場合には、他の猫への感染を防ぐためにも、室内飼いを徹底するようにしましょう。



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